こんにちわ、ひらりんです。
3月17日、「にっかり青江単騎出陣 神奈川」観にいってきました!
前日に東北で大きな地震がありましたが、無事開催されました。
他の開催地では1地域1公演が多いのですが、神奈川では運よく2日間3公演でチケットも比較的取りやすかったらしく、2日目マチネを娘と鑑賞してまいりました。
荒木宏文さん、なぜか気になる役者さん。
その荒木さんのひとり舞台「にっかり青江単騎出陣」を通して、おばちゃんが思ったことを無責任につらつら書いてみます。
二階席には二階席にしか見えない青江が!
にっかり青江単騎出陣は2021年の春と秋、2022年の春と秋の計4回で日本全都道府県を巡業するというプロジェクトです。
2021年の春秋は自分の住んでいる地域には来てもらえなかったので配信を買ってパソコンの前で鑑賞しました。春と秋それぞれの、定点カメラで全体を移すバージョンとアップが見られるバージョン。
3、4日のあいだは何回もまき戻して観られるので、何回も観ました。
青江さんが壮絶な戦い、葛藤の後、晴れ晴れとした笑顔でうれしそうに歌う姿が、とてもかわいらしくて何度も見てしまうのです。何度見ても、ついついもらい笑いをしてしまいます。
口もとが知らずにほころんでしまっているのです。
観終わった後、我に返るとにやけた自分がそこにいることに毎回気が付くというわけです。
そして2022年春、初の現地参戦。
ところがこれが神奈川県の相模女子大学グリーンホールという大きな会場での二階席。しかも後ろから4列目。
おばさんの目には青江さんが後ろを向いているんだか前を向いているんだかさえはっきり見えないような席でした。
1階席の比較的前で観れた娘が、
「手遊びの時ね、青江が私のこと見てね、うまいうまいってすっごくほめてくれるんだよー❤
目があっちゃって、ほんとドキンとしたよー」
と幸せそうに帰りに言うのでよかったねと答えると、
「青江はね、二階席の方もていねいに見渡していたよ」
とフォローしてくれましたが、いやいやこっちが目が悪くて前むいてるか後ろむいてるかさえわからないんだから……。
でも、二階席には二階席にしか見えないものがあるのです。
暗闇に伸びる一筋の光の線。
そしてお客さんの雰囲気。
男の人の割合とか、開幕前とか終わった際のスタッフのきびきびとした動きだとか。
絶対配信では見られない数々。
スポットライトは舞台の上からだけではなくて、会場の後ろの方からも青江さんを照らしていて、その光の線の美しさは2階席からでないとわからないでしょうね。
また、舞台の上から青江さんにあてられるライトも、一つ一つが中国絵画の雲のような、くるんとした花びらのような形をしていて、青江さんが中央に立つとぱっと光の花びらが集まってくるのです。
板の上の花びら模様の光の上に立つ青江さんは、まるで蓮の花の真ん中に立つ観音さま
そんな青江さんが見られるのは二階席の特権だと思います。
娘は気が付かなかったというので。
にっかり青江(荒木宏文さん)だからできるひとり芝居
私はゲーム刀剣乱舞をやっていません。
ですが、舞台のにっかり青江を観ると、それはもうにっかり青江そのものだと思います。
荒木さんという役者さんが演技しているとはとうてい思えないのです。
ゲームの青江さんはどことなく怪しく怖そうで、でもカメラ目線でピースをするような茶目っ気もある印象の刀剣男士。
アニメ版を見たことがありますが、そこで描かれている青江さんは朴訥でかわいらしい印象。
そしてミュージカルの青江さんは、そんな印象とはまた違うのですが、でもやっぱりどこを切り取ってもにっかり青江そのものだと思ってしまうのです。
素人の私にしてみると、70分のお芝居のすべてのセリフを滞りなく発すること自体、もう神の領域。
複数人でやるお芝居なら、会話の掛け合いでセリフが出てくることもあるでしょう。
間違えても相手がいれば修正がきくでしょう。
でも舞台上に一人しかいないというプレッシャーは……もう、凡人には想像できるものではありません。
頭で覚えたセリフを発するのではなく、青江の心が、青江の気持ちがそのまま言葉になるという感じ。でなきゃ、できないでしょ、ひとりでなんて。
演技ではなくて、にっかり青江そのものになって舞台の上にいるのです。
ところが、荒木さんは取材などで、訪れた劇場ごとにそれぞれ特色があり、気候の変化やお客さんの様子まで分析し、声の通りやその日の演技などを計算しているという意味のことをおっしゃっています!
つまり毎回毎回、劇場全体を客観的にとらえているのです。
青江さんが憑依している状態で、舞台人として分析し演技に反映させるなんて……とうてい普通の人にはできることではありません。
舞台芸術として、もっともっと高い評価をされるべきことなんじゃないかと、たくさんの賞をとってもおかしくないものだと思うんですけど!
少なくとももっとたくさんの人に見ていただきたい。
舞台評論家と言われる人にもみてもらいたいものです!
田舎の片隅からおばちゃんは声を大にして訴えたいんですよね!
それから、立ち居振る舞いの美しさについても一言述べさせていただきます。
もちろん剣舞などの美しさには定評があるでしょう。
でも、それだけじゃないんです。
上半身は少しもぶれずに膝を曲げてしゃがみ、そして再び立ち上がる一連の流れるような動作の美しさ、それだけでもう、怠けきった体を持つ生身の人間からしたら神様のように見えるんですよね。
それは「三百年の子守歌」の6人の刀剣男士が歌って最後に決めるポーズの時から思っていました。青江さんは右足を伸ばし、左足を曲げてかがんだポーズをとるんだけど、サササとやってきてそのポーズをとる。少しもぐらつかない、ピシッと決まる。
当たり前のようにやっているから誰もすごいと思わないのかもしれませんが、実際やってみてください。
たいていの人はおしりつきますよ、絶対!
体幹がすごすぎるんだと思います。
体幹を鍛えることは一朝一夕ではできません。
作品のために恐ろしいまでに突き詰め、ストイックに生きている荒木さんは常日頃から凡人には想像がつかないような努力を強いる生活をしているんだと思います。
ぜひ、情熱大陸で荒木さんのにっかり青江単騎出陣を追っかけてほしいものです。
きっと仙人のような生活の中から青江さんができあがっていくのだと思うんですよね。
腰を抜かしながらはい起きた2021年元旦
2021年のお正月のあの衝撃は今も忘れられません。
普段は海岸で初日の出を見るために朝早く出かけたりするのですが、コロナ禍で外出を避けることにしたため寝正月を決め込んでいました。
「10時からミュージカル刀剣乱舞公式からなんかしら発表があるんだぁ」と、寝ながらスマホをいじっていた私は10時ちょうどに公式の発表を見て度肝を抜かれてしまいました。
「にっかり青江単騎出陣!」と、刀ミュの審神者(素敵な声の持ち主・男性)が言ったとき、すごい衝撃が走りました。
とにかく青江さんが最推しで荒木さんファンの長女に報告せねばと、這いずるように寝具から飛び出し娘の部屋に行きました。
たいへん、たいへん、たいへんー!
娘も私の知らせに大興奮!
にっかり青江単騎出陣は荒木さんのファンの中では念願でした。
この1か月ほど前の配信番組「ズキアラちゃんねる」でも話題になっていました。
同期の俳優鈴木裕樹さんと、コロナ禍で復活した月1の配信番組を娘が観るのに私もしばしばお付き合いしていました。
「にっかり青江単騎出陣」をやってほしいというフアンからの声に
「そればっかりは自分一人ではどうにもできないからね」というようなことを言ってられました。
私も100%無理だって娘に言いました。
だって、青江は脇差で他の刀の支えになるような立ち位置の刀だから、ひとりでショーみたいなのするの合わないでしょ。まぁ、イメージしていたのは加州清光単騎出陣でしたから。
でも今思えば、その頃には単騎出陣は決まっていたんでしょうね。しかも自分からの提案で。
その配信番組の中で私が感銘を受けた荒木さんの言葉の一つに、
「40代では、おそらく30代より役者としてのパフォーマンスが落ちてしまう。
だったら30代での限界値を高く上げておけば、40代で多少下がっても30代と遜色がなくなる」
「そのために限界に挑戦したい。血を吐くような」
そんな意味のことをおっしゃっていました。
役者という仕事にどもまでも真摯に向き合おうとする荒木さんに、なんとなく生きていた50代のおばちゃんは感動してしまいました。
このままだらだら生きていてはいけない。何かをしなくては。
そして、いろいろと試行錯誤しながら始めたのがこのブログです。
3月で1年になりました。デジタル的なことがチンプンカンプンの私がここまでできたのは荒木さんの単騎出陣があったからです。
これから先も少しずつ夢に向かって前進するつもりです。
にっかり青江が単騎出陣の最後に見せるあのすがすがしい笑顔に勇気をもらって。
舞台について書いた記事、「荒木宏文主演の舞台『演劇の毛利さん vol.1 天使は桜に舞い降りて』を観てきました」https://hirarin.blog/tennsi_sakura/ や
ミュージカル刀剣乱舞について書いた記事「おばちゃんと刀剣乱舞https://hirarin.blog/toukennrannbu/ もあわせて読んでくださるとうれしいです。
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