こんにちは、ひらりんです。
私の最大のコンプレックスはポッコリなおなかです。まぁ、コンプレックスは若いころから、いろいろとありましたが、齢を取るにつれだいたいのことはどうでもよくなったのですが、これはいつまでたっても外せない…。

「盲腸の手術した?」

思春期まっただ中の中学2年生の時、それほど仲の良いわけでないクラスの女子にいきなり言われた言葉、「盲腸の手術したことある?」
「どうして」
「だって、おなかポッコリしてるから」

ショックでした。体育の時間のことでした。セーラー服を着ているときはわからないのですが、体操服を着ると目立ってしまったのでしょう。
そのころ身長はクラスの女子の中で一番。成長痛で悩まされるぐらいぐんぐん伸びたのでヒョロヒョロな感じだったのですが、なんとおなかだけは甘やかしすぎたタヌキちゃんになっていたのです。

盲腸の手術は確かに経験済み。忘れもしない小学1年生の時です。泣いてもわめいても腹痛が収まらず、母におぶられて連れて行かれた病院で盲腸と診断。その日のうちに手術をしました。手術跡は2センチほどで、50年近くたった今ではどこを切ったのかわからないほど目立たないものです。

中学2年といえば手術をしてから5年以上たっています。
そこでいきなり、おなかがポッコリしているから盲腸の手術をしたんじゃないかといわれ、ショックだし、腹立つし。でも、時間がたつと、なんかいい言い訳ができたみたいで、なにやってもこのおなかが引っ込まないのは盲腸のせいでどうしようもないことなんだと思うようになっちゃったんですよね。

タヌキのようなポッコリおなか

ほんとに盲腸したらおなかがポッコリするの?

私は編集プロダクションで働いていたこともあって、スーツを着て出かけなきゃいけない時とかもあったんだけど、どうしてもウエストがネックで好きなデザインの服が買えなかったんです、くすん。
華道を習っていた関係で、着物を着てお茶会に出る機会もそこそこあったんですが、着付けの時、他の人にはおなかにタオルを巻くのに私は一度もまいてもらったことありません。
ドラマで「このドレスをプレゼントするよ」とかイケメンさんが主人公の女の子にかわいい服を渡してもなんなく着れちゃうシーンとかあると、ほんとか~、と疑ってしまう。
[いいなぁ、おなかぺったんこ」とか「なんであんなに食べてんのにおなかでないの?」とか、どうしても他人のおなかにすぐに目が行ってしまう。
でも、私は盲腸をしちゃったから、おなかが出ても仕方ないんだよね。どうしようもないんだよね。盲腸のせいだから。
すっごいコンプレックスを抱えてても、もう、盲腸の手術のせいにして、おなかが引っ込まないのを諦めちゃってる。

じゃぁ、本当に盲腸の手術をしたらポッコリおなかになってしまうというのは事実なのでしょうか?
調べてみると、確かにおなかにメスを入れることによって筋だか筋肉だかが切れてしまい、腹筋が付かなくて一時的におなかが出てしまうことがあるらしい。でも、あくまでも一時的な話らしく、1,2ケ月も経てば元に戻るらしいのです。
あぁ、なんていうことでしょう! 中学2年生からずっと、おなかが出ていることを盲腸のせいにして生きてきたのに、いまさら関係ないと言われても、私の脳は、身体は、盲腸のせいでどんなに努力をしても引っ込まないと思い込んでしまっています。どうしようもないと暗示にかけられています。それを覆すことが、果たして私にできるのでしょうか?

いつの日か気に入った服を、ちゅうちょなく手に取って試着できるような理想のボディを私は手に入れることができるのでしょうか?
この歳からでも努力すればおなかに筋肉をつけて、少しご飯を食べたぐらいでおなかがポッコリと出てこなくなるのでしょうか?
もう、老い先短いこの身の上でそれはどれほど意味のあることなのでしょう。
と、娘のおなかを見てみると、なんか私に似てる……。あぁ、これって遺伝なのか、だったら私にはどうすることもできないのかもしれない。なんて、また逃げてる。

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