今年最後の観劇感想日記

こんにちわ、ひらりんです。

12月に入って、娘といっしょに2回もヒプノシスマイクの舞台を観てきました。

荒木宏文さんが演じている伊弉冉一二三がとてもセクシーでファンサがすごく、目があったらみんなファンになってしまうと、観にいった男性の役者さんたちがツイッターで軒並み言ってられたので、自分も経験してみたいと思っていました。

今回の公演が発表になった時、行きたいと娘に言うと娘は配信でいいんじゃんとなぜか消極的。

ところが客降りがあると聞きつけると、とたんにやっぱり観に行く! となってチケットを手配してくれました。しかも、2回も!

私は1回でよかったんですけどね。経済的に言って。

だけど2回分のチケットじゃ少ないぐらいこのステージ、1回見ると、次に行くのが待ちきれなくなるステキな舞台でした。

close up photography of microphone
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アニメは観たけど深くは知らないヒプノシスマイク

娘はヒプノシスマイクの企画が始まった時からのファンで、当時は観音坂独歩がご贔屓だったみたい。

その舞台があり、シンジュク・ディビジョンの伊弉冉一二三役に大好きな荒木宏文さんが選ばれたと聞いた時はとてつもなく喜んでおりました。

新型コロナが猛威を振るっていたころでしたので、最初の舞台(track2)は確か配信で観たと思いますが、小さな娘のパソコンではなかなかじっくり見ることができず、あまり面白かったという記憶がなかったんです。正直言うと。

乱数ちゃんがかわいいなと思ったぐらいです。

track4の時も配信で観たのですが、お話にのめり込めないうちに終わってしまったという感じでした。

それ以降はヒプステは観てません。

原作をまったく知らないので、それぞれのキャラクターの抱えている背景がわからないので、世界観に入り込めなかったんだと思います。

アニメはちゃんと見たんですが、娘に言わせると、これはぜんぜん違うお話なんだそうです。独歩もキャラクターの解釈がまったく違っているとモンクを言っていました。

でも、男性の役者さんですら虜にするという荒木宏文さんの一二三のファンサというのを私も一度でいいから浴びてみたいと思っていたので、今回2ディビジョンしか出演しないという舞台、現地で観たいと思ったわけです。

microphone stand
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独歩と一二三の関係、寂雷先生と獄の関係

私は本当にヒプノシスマイクを知らなくて、

「この天国獄(てんごくごく)さんの親ってさ、どんな気持ちで自分の子に地獄の獄(ごく)なんてつけたのかしらね、かわいそう」とか、

「この十四(じゅうよん)って子、王子様みたい。大きいけど、大人、子供?」

って言ってたら、娘に名前の読みからキャラクター設定までレクチャーを受けました。

そして、現地に参戦したのですが、原作がよくわかってなくても、とても面白い作品でした。

2回とも2階席で、ファンサをほとんど浴びることはありませんでしたが、それでも楽しい気分で帰ることができました。

crowd of people on street during night time
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そうはいっても、やっぱりわからないところはわかりませんでした。

シンジュク・ディビジョンの幼馴染の二人、一二三と独歩の歌で、一二三は自分たちのうちを「our home」と表現し、独歩は「my home」と表現しているところです。

一二三は独歩のことを対等な友達と思っていて、僕たちのうちと思っているんだろうなと想像しました。

では独歩はなぜ「our home」というのか?

ひとり暮らしの娘が、観劇のために久々に実家に帰ってきて、自分の部屋で寝ればいいのに、興奮したのかひとしきり私の布団の中でおしゃべりをしてたかと思うと、私の横で寝てしまいました。

毎日毎日生きるために社会人として働くということはホントに大変なことだと思います。

好きなことを仕事にしているわけではないし、ウマのあわない上司もいるようだし、仕事は次から次に山のように溜まっていくようで。

学生のころのように上げ膳据え膳ではなくなり、何でも自分でしなければならないこの子にとって、ここ実家は安心して帰ることのできる家、「my home」なのかなと思ったら、独歩も一二三のいる家こそが「my home」なのかと思いました。

心が安らぐ場所としての、一二三込みの家こそが「my home」なんだと解釈しました。

でもこの解釈も正解ではないらしいのです。

幼馴染の歴史を知らない私には計り知れない二人の関係があるらしい。

独歩は一二三以外の人にはへりくだった感じで対応していましたが、一二三にだけは自分が見つけられなかったお店を発見した時も「でかした」とほめてて、対等というよりはお兄さんみたいな感じなのかなと思ったりしたんですよね。

そうすると、やっぱり「my home」がわかんなくなるんです。

もう一つ腑に落ちなかったのは、ナゴヤ・ディビジョンの天国獄とシンジュクの寂雷先生の関係。

中学、高校と親友だったとしたら、しばらく会わなくたって、それぞれの道に進んでいたとしても、再会したら最初のうちはぎくしゃくしたとしてもすぐに昔のような関係になれるんじゃないのって思ってしまうんですよね。

お兄さんを殺されて、獄が復讐をするって言ったとき、寂雷先生は必死で止めたのは親友だからでしょ。止めてもらったからこそ今弁護士できてるんでしょ。当時は憎く思っても、歳を重ねて冷静に考えれば感謝するべきじゃないのって思っちゃうんですよ。

まぁ舞台だけの情報しか知らない者から見れば、ですけど。

うちに帰ってパンフレットをよくよく読んでみると、

寂雷先生は昔殺し屋だったのー!?

と新事実を知って、おののいてしまいました。

あの、菩薩のようにやさしく穏やかで落ち着いている先生が昔殺し屋をしたことがあるなんて、信じられない。

ハハーン、それで先生は戦場で獄さんのお兄さんが殺された事情やなんかを知っているけど、何か言えないわけがあるのか、いやいや手を汚してしまった自分は学生のころのような自分ではなくなってしまったから、獄さんに昔のように接することができなくてぎくしゃくしてしまったのか。

キャラクターのことを知ったうえでもう一度見ると解像度も高まるというものですね。

ライブの時、独歩は心の叫びみたいに取り乱した振り付けと歌ですごく目を引きました。

寂雷先生も激しい歌い方だったので、あの穏やかな先生が、なんかイメージが違うなと思ったんだけど、内に秘めたものがあったんですね。

すごくかっこよかった。

そして、そのふたりと比較すると、取り乱すことなくおしゃれに歌う一二三さんは、他の人のツイートを見ると解釈通りなんだそうです。

ついつい二人の激しい踊りを見ていると物足りなく感じてしまっていたのですが、さすが、荒木さん、一二三について原子レベルで分析して一二三になりきっているからこそのなせる業だったんですね。

もう一つ、一二三のすごいところ、ジャケットを着たときと脱いだ時では声がぜんぜん違ったところです。

ジャケットを脱いだ、女性恐怖症のかわいい一二三は、1回目の観劇では荒木さんの声には聞こえなくて、どこかでアテレコしてるのかって思わせるぐらい別人でした。

それがジャケットを着る動作にしたがって声がだんだんに変化していってき終わるころにはホストジゴロの声になっているなんてほんとすごかったです。

people watching concert photography
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想像力を搔き立てる舞台演出のすごさ

ヒプノシスマイクはディビジョンバトルで勝った方が領地を広げていくって言ってましたが、ちなみに私が住んでる神奈川県西部は今どこの領地なんですか?

って娘に聞いたら、「そりゃヨコハマ・ディビジョンでしょ」といわれました。

え、じゃあ寂雷先生が行った戦争って日本の中の領土争いの戦争だったの?

それって、戦国時代じゃん、ほんとにそうなの?

娘は適当に言ってるだけで、たぶん世界を巻き込んだ戦争だったと思うんだけど。

そしてヒプノシスマイクの世界では実際の武器を使った戦争はなくなって特殊なマイクを使った戦いになったのだけど、それでも見ていて可哀そうになるくらい辛そうだったからやっぱり戦いはよくないな。

それにしても、この舞台の脚本ってどんな風に書かれているんだろうって興味があります。

演出がすごいのか、全く違う場面が同時に流れるし、時間や空間があっち行ったりこっち行ったりしているのに、わかりやすくてすんなりとその世界に入って行けちゃう。

black microphone with stand near white smoke
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以前、娘が「ACCA13区監察課」(2017年)という作品に荒木さんが主演で出るというので観に行きたいと言ったことがありました。

大反対をしました。アニメが面白かったからこそ、アニメの世界観が絶対に損なわれるから観ない方がいいと。

味のある画風で、独特の世界観で、これを日本人が狭い舞台の上で表現しようとしても、全然別のものになってしまって幻滅してしまうのが目に見えたからです。

その頃私は2.5次元作品なんて子供だましみたいに思っていたのです。

今だって、すべての2.5次元作品が素晴らしいとは思っていません。

商業主義に乗っかって、ただ役者さんのネームバリューか原作のネームバリューでお客を集めようとしているのが見え見えの作品だって中にはあるじゃないですか。

でも、関わる全てのスタッフの愛が感じられる作品、キャストが原作へのリスペクトを持って作り上げていることが感じられる作品は本当に素晴らしいと思います。

音楽、衣装、舞台美術、そして脚本、すべてがわずか数日で終わってしまう公演のためにどれほどの時間をかけて作られているのでしょう。

舞台という狭い世界が広い広い空間に見えてしまう、場面が時間が瞬時に代わり、私たちの想像力を搔き立ててくれる、そんな2.5作品は原作とは別のもうひとつの作品というか文化として体系づけられるものになっていると私は信じます!


このブログでは、観劇レポートの他に主に健康についての記事やウォーキングについての記事を書いています。カキドオシという薬草をいろいろブレンドする楽しみ/薬草ガーデン講座を受講しています① 県内初の森林セラピー基地なんだって、なんかかっこいいぞ七沢森林公園 / ウォーキング・レポート⑨ などです。ぜひ、他の記事も読んでください。

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