こんにちわ、ひらりんです。
9月に湘南平を訪れたことをこのブログでまとめたのですが、夫は湘南平にあったレストランでテイクアウトメニューがあることを知り、どうしても食べたくなって、次の週末にもう一度湘南平を訪れました。
どうせ行くのなら前回行かなかった曽我兄弟ゆかりの地、硯水の池まで歩くことにしました。
行ってからずいぶん時間がたってしまいましたが、湘南平から少し歩いたところにある曽我十郎硯水(すずりみず)の池レポートが今回の記事です。
湘南のシンボルタワーがそびえる広場、湘南平
湘南平の詳しい紹介は以前書いた記事湘南のシンボル・テレビ塔がそびえ立つ湘南平(高麗山)を歩いてきました / ウォーキング・レポート➃ を参考にしてください。
基本的な情報を再度掲載しておきます。
🔷基本情報🔷
■住所:神奈川県平塚市万田790
■標高:181m
■ホームページ:湘南ひらつかナビhttps://www.hiratsuka-kankou.com/spot/shonandaira.html
レストラン、売店の営業時間などが書いてありますが、コロナ禍で変更になっているようなので利用される方は電話で確認した方がいいようです。
湘南平展望レストランFlatホームページより
左の写真は今回訪れた際に購入したローストポークバーガー単品です。
ピンク色のバンズにお野菜がたっぷり、ドレッシングが効いていておいしかったです。
見晴らしのよい屋外でいただきました。
■神奈川の美しい広葉樹林50選スタンプラリー:39番
冊子にはスタンプ台をレストランのあるレストハウス(展望塔)屋上に置いてあるとありますが、現在は撤収されていて1階の事務所にあります。
富士山が見える湘南平に岡野金次郎の記念碑
今回はレストランFlatでバーガーを買って食べてから、テレビ塔の向こうにあるという硯水の池にをまわって帰ったんですが、湘南平に岡野金次郎氏の記念碑が立っていたのでちょっとご紹介。
岡野金次郎(1874-1958)
登山家。槍ヶ岳(標高3180m/飛騨山脈)に日本人として初めて登頂を果たしました。日本山岳会の設立にも関わった人物だそうです。ウォルター・ウェストン(英国)という日本人に先駆けて槍ヶ岳の登頂に成功した登山家に出会い、日本にも山岳会を作ることを勧められ、それが今日の日本山岳会の設立につながったそうです。
晩年平塚に移り住み、富士山が見えるこの地を愛したのだそうです。
こういった記念碑は平塚や大磯にはたくさんあるので、夏休みの宿題「自由研究」に写真を撮っていわれなどをまとめるのもいいな、なんて思っちゃいました。
湘南平にはこのほかにも、いくつか石碑が立っていましたよ。
湘南平で見かけた花々
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にも出てきた曽我兄弟ゆかりの池
曽我兄弟とは、鎌倉時代に行われた日本三大仇討ちの一つを扱った「曽我物語」の主人公二人のことです。
兄の曽我十郎祐成が22歳。弟の曽我五郎時致が20歳。
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でも、この仇討ちは取り上げられています。
富士山のふもとで大々的に行われた富士の巻狩りの際に、兄弟が父親のかたき工藤祐経を討ち取る事件です。
たくさんの御家人たちの思惑が絡まり、そのまま源頼朝暗殺まで発展していくお話です。もちろん失敗しますけど。
結局二人は仇討ちには成功するのですが、兄十郎はこの戦いの中で討たれます。
弟は捕まってしまい打ち首の刑にされてしまいます。
この悲劇を、ミュージカル刀剣乱舞でも扱っていて、若いこの二人の兄弟はけっこう人気あるんですよね。
そして、曽我兄弟ゆかりの地は湘南にはこの他にもいろいろあります。
そこで、湘南平にある曽我兄弟のゆかりの地、曽我十郎の硯水の池を紹介します。
上の地図で旧展望台のところ①からテレビ塔のわきの山道に入っていきます。
下の写真にあるようなハイキングコースを歩いた途中にその池はあるのかなぁ、ふもとに下りる途中にあるのかなと、かなり歩く覚悟はしていました。
そしたら、テレビ塔の横を通り過ぎたところにこの立て札! (下の写真)
ふもとへ行くハイキングコースをそれて右に曲がると、すぐそこに曽我十郎硯水の池はありました。
位置的に言ってテレビ塔の後ろ側、上の地図の②のところらへんです。
曽我十郎硯水の池
それは、きれいな水の湧き出ている池というか、井戸、という感じです。
井戸というと石で積み上げられた囲いの奥底に水が湧き出ているというのをイメージすると思いますが、大河ドラマ「女城主直虎」に出てきた井戸のような一見池なんだけど、池よりは小さい水たまりのような感じ、なんです。
硯水の池の側に立っている石碑と立札
立札には弟五郎が水を飲もうと強く地面を踏みつけた時に水が湧き出てきたとありますが、弟は乗っていた馬に水を与えようとして、と書かれている文献もありました。
そして、この水を使って兄十郎は恋人虎女(虎御前)に手紙を書いたとあります。
そこからこの池の名前を十郎の硯水の池というらしいです。
虎女は湘南平のふもとの町、大磯に住んでいた女性です。
十郎が20歳,虎女が17歳、出会ってふたりはすぐに恋に落ちたのだそう。
湘南平でも二人はデートをしたのでしょうかね。
でも、虎女が19歳の時、十郎は五郎とともに仇討ちに向かい、そして帰らぬ人となったのです。
わずか19歳の若さで恋人を失い、その後は出家してその生涯を閉じるまで兄弟二人の供養に明け暮れる日々を送ったのだそうです。
また、この池の水で字を書くと字が上達するという言い伝えも残っているそうです。
その話を聞いて、私は七夕と硯石の池をコラボして町おこししたらどうだろ、なんて思いついちゃったんですが……
だって、平塚は毎年盛大に七夕まつりを開催するので、みな短冊にお願い事を書くんですが、その短冊に書く墨をこの水を汲んですったらどうだろうと思ったんですよね。
短冊に書く願い事って、もともとは手芸や書道などの習い事の上達を願っていたらしいので、ぴったりじゃん。一年に一度出会う織姫と彦星のように虎女と十郎も出会ってくれたらという願いも込めて。
でも、この池の側にある石碑に今でも誰かがお花を手向け、お水をお供えしているんだと知り、ここはそっとしておくべきところなんだと感じました。
いにしえに生きた人たちのことに思いをはせながら、今もこの池を守っている人たちがいるのだと思うと自分の考えが軽佻浮薄に感じて恥ずかしくなっちゃいました。
湘南平から相模湾を望む。江の島が遠くに見える。
硯水の池を見てからテレビ塔を一周する形でまた、湘南平の広場にもどってきました。上の地図の③のところです。
思ったよりもうんと近くて拍子抜けしてしまいましたが、鎌倉時代から続くこの池が地元の人に愛されていることを知り、優しい気分になりました。
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