こんにちは、ひらりんです。
うちには宇宙人がいます。長男のA男です。
息子は大学3年生なんですが、5歳児並みの精神年齢。口が達者で論法はハチャメチャなんだけど、言い返すことができなくなって、ただただ腹が立つ感情だけを相手に持たせるのが得意 。
私にとっては思考回路が全く不可解な、わけのわからない宇宙人のような存在。
今回はそんな彼がいつごろから宇宙人になってしまったのか振り返りたいと思います。
芸能事務所からスカウトされるほどのかわいさ!
長男は生まれた時から宇宙人だったわけではなくて、赤ちゃんの頃はかわいくてかわいくてほんと天使のようでした。どのくらい天使かというと…
このブログの別ページ 夏のイギリス、子育て体験記➃ 子育てグッズからみるイギリスのお国がら を見ていただくとわかります。 かわいいころの写真が掲載されています(親バカ)。
長女は1月生まれで長男は次の年の7月生まれ。生まれ年でいうと年子になります。学年では2学年ちがいますが。
ふたりがならんでいると、ふたごなの? と聞かれるくらいそっくりで、長男の方も女の子に間違われるくらいのかわいらしさだったのです。
いちご狩りに行ったときに、あぜ道でこけて泥だらけになったのですが、着替えが上の子の女児用のフリフリお出かけ用ドレスしかなかったので(ちょうどママ友から頂いたばかりで)それを着せたことがありました。
その帰りの道、すれ違う人みんなが「かわいい、かわいい」といって振り返るほどかわいらしかったのです!
自慢? そう自慢です。
「所属タレントになりませんか」
もっといわせてもらえるなら、3,4歳ごろに2回ほど芸能事務所からスカウトされたことがあります!
東京から1時間以上も離れた田舎の町で、「もし興味があればタレントとして所属しませんか」と声をかけられたんです。
私だってそこで有頂天になるほどバカじゃありません(親バカですが)。
雑誌を読んで子タレ事務所の知識はありました。オーディション受けさせる代わりに、たくさんのレッスンを高額で受けさせるという商法。
確認すると、「うちの事務所はレッスンでお金を取ることは一切ありません」と言われ悩みました。
でも、乗り物酔いがすごいこの子に、東京まで1時間も電車に乗せることは負担になると思ってあきらめることにしました。
しばらくして、別の場所で同じ事務所の別の人に再度スカウトされました。
「この前も声かけられたんですよ」というと、
「そうでしょうね、かわいらしいですから」と言われました。断りましたけど。
まぁ、このなに考えてるんだかわからない宇宙人にもかわいい幼い頃があったという話。
110番に電話してニタァ
宇宙人というか悪魔の片鱗は3,4歳ごろから見え隠れしていたのですが、単なる反抗期だとその頃は思っていました。でもその反抗期がずーと、大学生になるまで続くとは!
ちょっと気に入らないことがあると、もう何を言っても動かない、言うこと聞かない、聞き分けがなくなる。何が原因かわかればいいけど、たいていわからない。
こっちも舐められたくないというか、親のプライドにかけて譲らないものだからこじらせてしまうのです。
何が原因か思い出せないようなことでへそを曲げられ、わけのわからない論理を振り回してくる息子に、とにかくこっちも腹が立って腹が立って頭に血が上ってしまうので、結局のところ力でねじ伏せようとしてものすごいエネルギーを使う羽目になるのです。
息子の態度に、私自身が自分をコントロールできないぐらい取り乱した時があって(まぁしょっちゅうでしたが)、それを見た息子が110番に電話をしたことがあったんです。すぐに切ったのですが、ほどなくして警察から電話がかかってきました。電話がかかると確認するシステムになっているらしいです。
「誰も電話してませんけど」と私がいうと、
「この番号でかかってきているんですよ、すぐに切れましたが。何かありましたか」と警察。
振り向くと息子が物かげからニタァと笑っていました。
「すみません、すみません。子供がいたずらしたみたいです💦」
小学校に入ったか入ってないかのころだったと思います。
幼稚園生でわり算ができたのに、日能研では最下位クラス!?
算数だけはできる子
子供が生まれたばかりのころ主人が占いの先生に占ってもらったことがあります。
とても賢くて、将来は世界を股にかける医者になるでしょうと言われたというのです。
私と主人の子供だからそれも考えられるだろうなどと本当に親バカふたりはうれしく思っていたんですけど、その予言は見事にはずれてしまいました。
でも、それに気づくのはもっと先で、私たちの子供なんだからそんなに頭が悪いわけがないと、ずっと信じ見守っていたのですが・・・・・。
そもそも私たちの子供だから賢い、というところから間違ってはいたんですけどね。
ただ算数だけはできる子でした。
学校では足し算、引き算、掛け算、割り算の順に習うのですが、長男は幼稚園のころから割り算をマスターしていました。
おまんじゅうの入った箱をテーブルの上に置いておくと、しばらくして息子が
「はい、ひとり2個と半分ずつね」というのです。
つまり、息子にとって割り算が一番生活に密着した計算だったようです。
中学受験をさせようと思ったわけ
主人も私も公立の中学校に公立の高校です。
でも主人は自分の子供には中高一貫校に入れたいという考えがありました。
6年間かけて大学受験の勉強をした方が効率がいいと、自分の経験から思ったのだそうです。高校受験の勉強が大学受験には関係なくて無駄だったと。
そこで長女は4年生になった時から日能研という中学受験用の塾に通うことになりました。
小学校6年間、まったく家で勉強なんかしたことがなかった私にとっては考えられない日々が待ち受けていましたが、まじめで努力家の娘は無事乗り切って私立の中学に入学しました。
次は息子の番です。
息子は上の子に妙にはりあっていて、お姉ちゃんにできることは自分にもできると思っている節がありました。
ですが、いざ日能研に入ってみると5クラス中一番成績の良くないクラスに。
当の本人はまったく気にしていない様子で、そのクラスで友達も作り楽しく通っていたのですが、自分は賢くてどこの中学でも合格する気満々でした。
そこらへんが理解できない。私から宇宙人と言われるゆえんです。
8階のベランダの手すりからとなりへ
中学受験は塾だけじゃダメ!
中学受験は小学校の授業とはまったく次元が違うというか、別物という感じでした。
学校での勉強を補足するものではなく、塾では受験のための勉強を塾のカリキュラムに沿って3年間かけて学習していくことになります。
だから塾に行っただけではだめで、塾から帰ったら宿題なり復習して習得していかなければなりません。
家でひとりで勉強しろって言ってもうちの子が勉強するわけがない。そこで私と並んでリビングのテーブルで勉強タイムが始まるのですが、息子はこれがイヤでイヤでたまらなかったようです。
急に不機嫌になり、返事しなくなり、言うことを聞かなくなり、結局私と口げんかになり家を飛び出しちゃう。そんなことがたびたびありました。
子供用の携帯(親にしか通話ができない、今どこにいるのか親がわかる位置確認機能だけのシンプルなもの)を持たせていたのですが、急に家から出て行っちゃうときは持って出てないのでどこへ行ったか分からなくなって不安でした。
出ていくまぎわに持たせようとして、玄関で投げ捨てられたこともあります。壊れました。
夜遅くまで帰ってこなくて警察に電話を
昼に出て行って夜8時9時まで帰らないことがあって、今度は私が警察に電話したことがありました。それも2回!
近くには海があるので間違って落ちておぼれていないか、変な人に連れていかれてないか気が気でなくて電話をしてしまいました。
おまわりさんはまず子供の特徴を聞きます。身長とか今日の服装とか。えっ、何着てたっけ?ってなるので飛び出して行ったら、今日は何を着てたか記憶のあるうちにメモしておくようにはなりました。
ほどなくして何気ない顔して帰ってきましたけどね。ふつうに。
こっちがどれほど心配したかなんて知ったこっちゃないという感じでした。
私の手には負えないということで、家庭教師の先生に来てもらうことになりました。
実は上の子も家庭教師の先生に来てもらっていました。学生のバイトではなく専門の厳しめの先生。
娘が中学に進学し、次は長男にそのまま頼もうとも思ったのですが、厳しめだとついていけないのではないかと、学生の先生を探すことにしました。
学生たちが集まって作っている家庭教師派遣の会社の人が最初の打ち合わせに来るという日、ピンポンが鳴ったとたんに息子は家から飛び出して逃げていきました。
親とだけ話したその人は、登録している学生の中で条件に合う先生を見つけて電話をしますと言って帰って行きました。でもそれっきり電話はかかってきませんでした。
結局娘が習っていたプロの家庭教師の先生に来てもらうことになったのですが、成績は思うように伸びませんでした。
先生もプロなので、勉強嫌いの子をどうやって学習に向かわせるかいろいろノウハウを持っていたのですが、かなり手こずっていました。
わたしも家庭教師との休憩時間に出すおやつで釣っていたのですが、効果はいまいちでした。
家庭教師の先生がいらっしゃるという日、早々に家から抜け出し、先生といっしょに町なかを探しまわったこともありました。
抜け出さないように玄関を見張っていたら、なんとベランダの手すりに上ってとなりの家のベランダに逃げたこともあったんです!
ここは8階のマンションなんです!!
あー、今考えても背筋がゾゾゾ~と凍るお思いです。万が一落ちていたら死んでたんですよ!
これも宇宙人だからこそできた技なのか。
後で息子に聞いたら、隣の隣まで行って、そこのおうちの奥さんとは子供も仲良くしてもらっていたので、そこの家を通って脱出しようと考えたらしいのです。
あいにく、どこの家も留守だったので計画は執行されず、隣の隣に行ってまた戻ってくるという荒業をやったわけです。そのたびに手すりに飛び乗るという荒業。身の縮む思いです。
そんなに勉強がイヤなら、もう中学受験なんてさせなくてもいいじゃないと私は思うのですが、主人の考えは違っていました。
そんなに勉強がイヤなら大学付きの中学に入れよう。大学に少しでも入りやすいようにしてやろうというのです。
何より、本人が受験する気はあるし、日能研には楽しそうに通っていましたから。
そして先生方のご協力のもと何とか大学付属の中学校に入ることができました。
でも、宇宙人である息子との闘いの日々はまだまだ続くのでした。
毎日毎日ボロボロになっていたあの頃の私へ
若い芸能人やアスリートが成功して、親のために御殿をたてたという話を聞くたび、うらやましくてしかたがありませんでした。
でも、冷静に自分の身に振り返って考えてみると、私だって親にたくさんの教育費を使わせ大学を卒業させてもらいましたが、何も親に返せていません。母の日と誕生日にプレゼントを贈るぐらいです。
親の愛は無償の愛なのです。何の見返りも求めてはいけないのです。
生きて大きく成長させることができれば、親はそれだけで良しと考えていいのではないでしょうか?
身も心もボロボロになって、毎日宇宙人のような子供を追いかけまわしていたあの頃の私と、今現在、宇宙人のような子供と向き合っているお母さんたちに伝えたい。
死なずに大きく育ったらもうそれだけでめでたいことなのだと。素晴らしいことだと。お母さん、自分をほめていいんだよと。
これからも宇宙人シリーズで息子の中学高校の寮生活の話や大学受験の話などをお伝えしていきます。
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